【だまされない注文住宅の選び方1】工務店orハウスメーカー 8つの点を比較

マネー

私は2社ハウスメーカーで勤務し、現在はご縁があってエクステリア会社に勤務しています。

今までたくさんの営業マンと、ハウスメーカーの裏話を聞いてきました。エクステリア会社では、建築後のお悩みや後悔もよく耳にします。

大きな買い物だけに、後悔しない家づくりのための情報収集を頑張っている方もたくさんいると思います。

googleで検索してみるとどうですか?

“プロが教える”“ハウスメーカーより工務店”“おススメのハウスメーカー〇選!”

家造りってプロや元営業マン、建築のプロの価値観が正しいのでしょうか?プロよりも、家を建てたことない営業マンよりも、一生懸命家造りをした人のほうがよっぽどいい家造りのポイントを熟知しているように思います。もちろん、営業マンでもたくさんの経験をして、自身も家を建て、家を好きな営業マンならいいと思いますが、若手の営業マンや売ることに専念している営業マンでは自身の夢を叶えることは難しいかと思います。他のサイトを見ていても、ん~それって違うんじゃない?なんて思うこともしばしば・・

長くなってしまいましたが、まずは工務店か、ハウスメーカーかどちらがいいか独自の目線でご紹介したいと思います。

そもそも工務店という明確な決まりはない

まずどこで建築するかで大きく分かれるのが、工務店かハウスメーカーか。

ですが工務店にそもそもの定義はないといっていいです。

一条工務店も、工務店とつきながらハウスメーカーになると思います。

わかりやすく分けると、ハウジングセンター内にはいっている不動産屋が大手ハウスメーカー。

ハウジングセンター外の単独モデルハウスを作っているのが、割安ハウスメーカー。

モデルハウスはなく、店舗をかまえているのが工務店。

大手ハウスメーカーと工務店の間に割安ハウスメーカーがはいるイメージでしょうか。

さらにハウジングセンター内の大手ハウスメーカーは自社で開発した、オリジナルの商材を販売し、注文住宅部門以外に、不動産部門、リフォーム部門、そのほか業態を運営している場合が多いです。

上記の点を踏まえ8つの点で比較

■工務店とハウスメーカー、それぞれの特徴
工務店 割安ハウスメーカー ハウスメーカー
企業規模 ハウスメーカーに比べ小規模。そのため経営者の思考が顕著に出やすい。 全国に支社支店ある場合もある。単独でモデルハウスを設けている場合が多い。 全国や広いエリアに支社や支店など営業拠点を置く。工務店に比べ社員教育が徹底されているため、接客レベルは一定を保たれている。
プランの自由度 自由度は高い。各社の部材を自由に使用でき、希望の設備や内装材、間取りを実現しやすい。施主支給も対応してもらいやす。 企画商品が特に割安だが、完全注文住宅も可能。オリジナルで商品開発している場合はすくなく、一般的な部材を使用、値打ちに建築したい場合商品の選択肢はだいぶ縛られる場合が多い。 鉄骨メーカーや2×4の場合間取りに制約が出やすいが木造軸組みであれば、間取りは自由にきくだろう。部材に関しては各メーカー提携があるが、こだわりがあれば変更は可能。変更不可のメーカーもあるので事前確認を。オリジナルの部材を用意しているメーカーもある。
施工の精度 現場で施工する職人によって、品質が左右される。現場をチェックする人が自社スタッフになり、管理が甘くなりやすい。 下請け業者の職人業者の腕によるが、徹底的なコストダウンのため、技術が低い職人が施工する場合も少なくないのが現実。 建築部材を工場生産する割合が高いため、均一な品質が保たれやすい。人が作る以上現場での、職人で仕上がりの差が出ることはある。一定のサービスが提供できるようハウスメーカーの管理者が段階的にチェックを行うので工務店ほど品質に差はでにくい。
家造りの情報量 完成見学会がおこなわれる工務店もあるが、入居宅見学をおこなう工務店は少ない。 モデルハウスがあり、完成見学会がおこなわれる場合もある。 完成見学会や、入居宅見学、工場見学などが盛んにおこなわれており、自身の家造りのイメージや契約後のイメージがつきやすい。
工期(延床面積35坪程度の住宅) 約4カ月~4.5カ月、工期が伸びやすい   約3.5カ月
アフターメンテナンス 点検や修理などメンテナンスは会社によって対応が違う。 自社の定期点検やアフターメンテナンスなど用意されている場合が多い。 定期点検や無料修理の範囲など、会社によって細かく決められている。保障が充実している。
価格(平均坪単価) 坪単価50万円~ 坪単価45万円~ 坪単価70万円~
火災保険 団体割引なし 団体割引なし 団体割引各種割引あり
ローン 通りにくい、金利が高い場合あり   難しい融資を通せる場合や、より低金利で借りれる場合あり

下記に詳しくまとめていきます。

企業規模

工務店は小規模な会社が多く、営業拠点が複数あるところでも、施工エリアは市内や県内、近隣の県までなど、ハウスメーカーに比べると地域密着色が強いのが特徴です。

それに対してハウスメーカーは全国に支社や支店など営業拠点を置き、住宅展示場でモデルハウスを公開しています。モデルハウスに入っているハウスメーカーは大手のハウスメーカーが多いですね。タマホームや、クレバリーホーム、レオハウスなどの格安ハウスメーカーは単独でモデルハウスを建ててることが多いです。

会社の規模の大きい大手ハウスメーカーでは、不動産部門が他にあり土地を探してもらえたり、現在の住まいを売却できたりとトータル的にフォローしてもらうことができるケースも多いです。

またヘーベルハウスや、パナホームなど自社オリジナルの外壁材を開発しているなど、家の質にこだわっているメーカーが多いです。

それと反対に、工務店ではオリジナルの工法や部材がないかわりにデザイン性が高い建築が多いです。

◆地域密着のいいところ/団地ではなく、様々な土地を建築条件付きで持っていることがよくある

地域密着のため地主とのつながりも濃く、独自に土地を持っていることがあります。

この土地に家を建てたいのであれば、当社で家を建ててくださいね。という建築条件付きで土地を持っているケースがあります。ここの学区でここの土地が欲しいなんて人には、建築メーカーを選ぶことができず、痛いです・・・。土地の金額に上乗せすることで、この条件を外してもらうことも可能な場合もあります。

◆反対にハウスメーカーの規模が大きくていいところ/他県での建築も可能、大規模団地での建築

反対にハウスメーカーの規模が大きくていいろころは、県外でもそのメーカーで建築可能なこと。

仮に大阪に住んでいるが、愛知の実家の土地に建築したい。なんてとき。メーカーによっては大阪で打ち合わせをして、愛知店舗に建築してもらうことも可能です。

この場合も同社で大手ハウスメーカーならではの、一定の建築品質で安心して建築してもらうことが可能となります。アフターフォローももちろん受けれます。

また新しい大規模団地をハスメーカーが開発することもよくあります。この場合1社独自で団地をつくる場合もあれば、各社ハウスメーカー共同で作る場合もありますが、建築条件は付きます。

◆POINT→建築条件のメリットデメリット

  • 自社物件のため仲介手数料がかからない
  • 土地を決めた時点でハウスメーカーが決まるため値交渉がしにくい

プランの自由度

他のまとめ記事などを見ていると、ハウスメーカーは自由度が低いとうたっている記事をよく見ますが、これについては一概にハウスメーカーだけが自由度が低いとは限りません。

構造上の仕組みで、鉄骨や2×4は窓の位置や柱の位置が固定される場合があり、大手メーカーで木造軸組みのメーカーが少ないため間取りに制約が出やすいのは事実です。ですが、自由度が低いわけではないです。また、キッチンやバスなど多くの部材をリクシルやTOTO、リンナイ、サンゲツなど大手メーカーと提携し、標準部材と謳ってる場合があります。その場合値打ちに取り付けができるため、こだわりがなければいいものを値打ちに採用できることになるためオススメです。

ですが、差額を支払うことで別メーカーへ変更も可能なことが多く、逆に工務店のほうが部材に関しては割高に採用することになることもあります。年間での仕入れ量に差が出るので、単価がハウスメーカーより仕入れが高くなるのは仕方ないことですよね。

施主支給に関しては、ハウスメーカーは現状だいぶ厳しくなっっているかと思います。ですが、これに関しても絶対NGなわけでもないので、相談してみましょう。ちなみに私が建築した2015年頃には、まだだいぶゆるくかなり施主支給させてもらいコストダウンしました。

まとめると自由度に関してもハウスメーカーが一概に低いとは言いきれませんので、自身で確認してみましょう。

施工の精度

ハウスメーカーは柱などの木材を工場でカットして現場に持ち込んだり、鉄骨の軸組をある程度つくり現場で組み合わせたりと建築部材を工場生産する割合が高いです。そのため、均一な品質が保たれやすいのが特徴です。ですが、最終的には現場で職人が作る以上、現場での職人で仕上がりの差が出ることはあります。

しかし、工務店と違い作り手と管理者が別におり、一定のサービスが提供できるよう、管理者が段階的にチェックを行うので工務店ほど品質に差はでにくいのが現状です。

家造りの情報量

ハウスメーカーでは事前の情報収集ができる機会が豊富にあります。

モデルハウスの見学から、現場完成見学会、入居宅見学、工場見学など様々な見学会があります。

現場見学会では、入居前のお住まいを見学させてもらえるので、大きさのイメージもつきやすく気兼ねなく見学できます。お家の個性が出ていれば、自由度の高く自身の夢を叶えてくれるための打ち合わせがしっかりできていると思えますね。

特におすすめしたいのは入居宅です。実際にお住いのご自宅の見学ですので少し気が引けるかもしれませんが、お礼はハウスメーカーがしてますので、気にせず見学させてもらいましょう!(笑)

入居宅では、様々なことをチェックできます。

  • 不具合がでていないか
  • 担当者と施主との関係性、インタビューしてみよう
  • 使いやすい家造りになっているか、導線や収納など

実際に住み始めると不具合がでることもあります。歪みや、クロスの自然な剥がれなど・・・じろじろ見るとやらしいですがぱっと見大きな不具合がないかにも注目してみてみましょう。また不具合があってもきちんとフォローがあればそのままになってることもないはずです。

担当者と施主との関係性も気にしてみてみましょう。入居宅をさせてもらえる以上、担当者との関係が良好なケースが多いですが、軽く「担当の○○さんてどうでした?」「○○メーカーに決めた理由は?」「住んでみてどうですか?」なんて聞くと色々教えてもらうことができると思いますよ。

結構みなさん快くお話してくれます☆

工期

ハウスメーカーではあらかじめ資材を工場で準備したり、工期を厳しく管理しているため工期が伸びにくく、短い傾向にあります。

とくにユニット工法は早いです。それにかわり工務店は工期がルーズな場合もしばしば。事前に確認しましょう。建て替えの場合は賃貸の契約や、国からの支援策の申請など工期が伸びてしまうと困ることもたくさんあるので、しっかりと確認を。

アフターメンテナンス

工務店の場合、ルールが明確にない場合や人手が足りず対応が遅い場合もしばしば。

ハウスメーカーは定期点検や無料修理の範囲など、会社によって細かく決められており、仮に担当が変更になっても後任に引き継がれる。長期保障があるなど内容も充実している場合が多い。

また小さな工務店の場合倒産するリスクも大手に比べると高い。

価格、火災保険の割引

工務店の場合坪単価50万前後からの価格体が多いように思います。

ですが価格体は様々で、採用するものや広さによって坪単価は大きく変わるため一概にいくらとはいいがたいです。

多くのサイトではハウスメーカーは、広告宣伝費や人件費、自社のオリジナルの商品開発費などが価格に上乗せされているという意見を多く見ます。

確かにそれもあると思います。展示場でのモデルハウス維持に関してもかなりの家賃を月々払っています。

ですが、建築棟数が多いので1棟当たりの建築コストを下げられている現状もあります。大量生産、大量買付で単価が下がります。

なので、最終的にうまく交渉すれば大幅な値引きも可能となります。

そうなった場合坪単価も値打ちとなります。

また、ハウスメーカーであれば火災保険についても提携業者があれば団体割引が可能になったり、建物の性能により値引きがされたりなど安く済む場合もあり、目先の坪単価だけで決めるのは間違いといえるでしょう。

最後にローンについて

ハウスメーカーの場合、よく利用する銀行で低金利で住宅ローンを借りれる場合があります。

また世知辛いことに、勤務先の会社の規模が大きければ金利優遇をうけることもあります。得意な営業マンを見つけることができればラッキーです。

ローンを通すことについては、ハウスメーカーのほうが経験豊富なケースが多く厳しい場合でも通ることもあります。また大手ハウスメーカーの住まいのほうが売却の時も売却しやすく、価値が高いと判断されやすいこともあります。

まとめ

工務店だと、その会社の技術や財務、サービス、人を含めいいか悪いかそれぞれになるので、いい工務店がみつかれば値打ちにいいものが建てられるでしょう。

ただ安いからという理由で決めるのが、失敗のもとです。

一概に値打ちともいえないからです。金利が0.1%でも低ければ60万円以上の差が出ることなんてよくある話です。この金額については借入額や借入年数で変わってきます。

無難に失敗しないのはどちらかといえばハウスメーカーのほうが安心できると思います。

このことを踏まえながら、気になる工務店とハウスメーカーと自身で比較することが重要です。

 

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